シロ、シマチョウ、テッポウ……。どこの部位かご存じですか?
最近ではすっかりおなじみとなった「ホルモン」ですが、それがどこの部位でどんな味なのか・・・解説いたします。
<豊かな食感を楽しめる部位>
■ハツモト(大動脈)
心臓近くの大動脈のため、「ハツモト」と呼ばれるます。コリコリとした食感で、「コリコリ」と呼ばれることも。
■ハチノス(第2胃袋)
トリッパなど煮込み料理にも使われる部位。ほんのり脂の甘みが感じられます。ふわふわとした食感を楽しむためにも、焼きすぎには注意が必要です。
■センマイ(第3胃袋)
味はすごくさっぱりで、細かなヒダのサクサクした歯応えが楽しめます。食感は「ミノ」に近いですが、水分が多いので、「ミノ」よりプルプルしています。
■サンドミノ(第1胃袋)
胃の壁のあいだに脂が“サンド”されているので、シャキシャキした歯応えと上品な甘みの両方が味わえます。脂のない肉薄の部分は「ミノ」と言われています。
<肉っぽい味わいの部位>
■アブシン(脂付き心臓)
心臓のなかでも特にうま味の強い、脂ののった部分。サクッとした歯応えと濃厚な脂のコクが同時に楽しめます。
■ハラミ(横隔膜)
ホルモンであることを忘れそうなくらい、肉っぽい味わいが楽しめる部位。ほどよい歯応えがありながら、カルビよりもヘルシーで柔らかいです。
<じゅわっとジューシーな部位>
■ギャラ芯(第4胃袋の上部)
肉厚で、上質な脂肪がたっぷり。牛の胃袋4つのなかで一番味が濃く、かむほどにジュワッと肉汁があふれます。
■コプチャン(小腸)
かみ応えたっぷりのプリプリ食感と、口いっぱいに広がる甘みが素晴らしい。コラーゲン豊富・低カロリーだから、女性にも喜ばれそうなホルモンです。
■マルチョウ(小腸)
「コプチャン」をゆでたもの。腸を裂かずに裏返しているから、脂のうま味がぎゅっと凝縮されています。とろけるような食感とジューシーさに、病みつきになる人が続出。
<豊かな食感を楽しめる部位>
■はつ(心臓)
筋繊維のシャキシャキした歯触りが楽しめます。疲労回復や美容にも効果的なのだとか。
■レバー(肝臓)
栄養満点ながら、ちょっとクセがあって苦手な人も多いのがレバー。豚のレバーは牛レバーよりも食べやすいとの声も。
■がつ(胃)
脂が少なく、さっぱり淡泊な味わい。コリコリとした歯切れのいい食感です。上質部は「がつ芯」として扱われます。
<肉っぽい味わいの部位>
■たん(舌)
メジャーなのは牛だけれど、豚のたんも負けていません。牛と似た食感ながら、脂肪が少なく、クドさのないうま味で食べやすいです。
■かしら
あごを動かす筋肉の近くだから、脂は少なくうま味は高く、しっかりとした歯応えです。
<じゅわっとジューシーな部位>
■とんとろ(首肉)
とろのように脂がのってとろけるけれど、あとくちはさっぱりしています。
■しろ(大腸・小腸)
もつの定番部位。かむほどに深い味わいを楽しめます。「しろころ」は、大腸をぶつ切りにしたもの。
■てっぽう(直腸)
豚の腸のなかでも、もっとも味がいいとされる部位です。プルプルの脂とほどよい弾力を活かすには、焼き加減が大事!